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“100年に一度の変化”への企業の対応とデータサイエンティストの役割

100年に一度の変化の時代に対する構え

IT技術の進化を背景に、100年に一度の変化の時代が訪れている。ライフスタイルの変化、モノに対する要件の多様化、サブスクリプションモデルへの移行、シェアリングエコノミー等、消費者行動は大きく変化しようとしている。KPMGが2017年に発表した“Island of autonomy”によると、アメリカでは都市構成に基づく移動要件の違いにより、モビリティに対して多様な消費者需要があることがわかっている。

出展:KPMG International “Islands of autonomy” 2017

一つのモノを不特定多数の消費者に販売するモデルから、「サービス含めたパーソナライズされた商品」が求められる時代にシフトしようとしているわけだ。このような時代に対して、企業はどのような構えを取るべきなのか。

-エコシステムの形成
小売りの世界では、消費者行動分析を中心としたエコシステムを形成した好事例が生まれてきている。消費者のモノに対する潜在的要件を確実にとらえエコシステム化したということだ。オンライン・リアル・声などから消費者ニーズをとらえ、サービス改革を進め、それに合わせ、社内業務改善も進めることに成功している。それが、社員の価値向上(いわゆる働き方改革)にもつながり、結果、大きな時価総額獲得に至っている。

将来的なモビリティ社会に目を向けてみると、サービスプロバイダが提供するサービスやシェアリングにおける決済インフラ、トランザクション管理のためのブロックチェーン、それをまとめ上げるMaasプラットフォームなど、一社で完結させることは現実的ではなく、様々な企業が参加するエコシステムを形成する必要がある。日本において、製造業は生命線といえるが、消費者・企業・社員・サービスの間のフィードバックループを回すエコシステム形成が100年に一度の変化の時代を勝ち抜くポイントではないだろうか。

データサイエンティストとしてのキャリアを考える

データサイエンティストの力が求められるところとして、企業におけるAI活用という側面があるが、AI単独ではなく、データサプライチェーン全体の視点で考えることが重要だ。

・至るところで発生するデータを如何に鮮度を落とさず収集するか
・断続的に発生するスピードデータをどう処理するか
・収取したデータを如何に信頼性あるかたちで保管するか
・ビッグデータをどのように効率的に処理するか、分散方式はどうするか
・ユースケース踏まえた効果的な分析結果の可視化はどうあるべきか
・分析結果のPDCAはどう回すべきか

一連の流れを追ってみると、様々な要素技術が登場する。それらを的確に組み合わせ、最適なデザインを施すことがこれからの時代において重要である。それこそがアーキテクトの姿であると考える。
また、上述したように、今後の時代においては、様々な企業・サービスが連動しエコシステムが形成され、今までになかったビジネス領域が生まれてくることが想定される。目の前にあるデータ分析にとらわれる狭義のデータサイエンティストではなく、データ分析を中心に適切なITプラットフォームを連動させ、消費者・企業・社員・製品の価値を向上させる「オーケストレーター」としての立ち位置が期待されるであろう。データサイエンティストは100年に一度の変化の時代にいてステップアップが求められ、またそれらの人材を如何にして獲得できるか、という点が企業における変化に対する構えと言えるだろう。

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